今年、いや、正確には、2009年の11月くらいからレッドゾーンに入り、そのまま、約1年走りきった年だった。今までの人生で、一番、集中して仕事をしたのではないだろうか。
チームメンバーにも、色々と無理を言った。ありがとう。
ここ1週間ほどは、エンジンも2000回転くらいでの仕事のスピードで落ち着いて運行している。
1月〜3月
・バレンタインのツイッター、Ustreamイベント
まつゆうさんや明和電機の社長にもお世話になった。秋頃からはじめたツイッターがのってきている時期で、私自身もツイッターにはまっていた。ミクシーをやっていない自分は、ツイッターがはじめてのソーシャル系になる。
・セカイカメラの連携
セカイカメラ、これも惚れたなぁ。未来への期待感を持たせてくれるアプリだ。WBSでみたセカイカメラに惚れ込み、なにか、いっしょにやりたいなぁとツイッターで井口代表にはなしかけたのがはじまりだ。
・物流倉庫の廃止
物流センター経由の物流から店舗直送への物流に切り替え、物流倉庫は廃止。指定物流業者制にし、直送ながらも効率の良い着荷になるように考えた。これも、スケジュールはキツキツの中、店舗の協力、他部署の協力連携があって、なんとか、できたというところ。これは、数億レベルのコスト削減になったので、良かったと思っている。
・コレカモネット構築
店頭在庫の検索サイトをつくろうとおもい、ドメインもとった(なんと、zaiko.com)。ただ、ツイッターにはまってた自分は、どうしてもツイッターのように、チャットのように在庫検索がやりたいとおもい、形態素解析ができる会社ないかなーと探しまくったところ、チームラボと出会う。これも、スケジュールギリギリだったなぁ。
この頃から、経済産業省のIT有識者員会などで、IT、ECまわりの優秀な人とパイプができつつあった。AMNの徳力さんもここで、はじめて、名刺交換。あー、この人がアルファブロガーの親分かーなんて、思ったな。年末には、ツイッター大喜利の審査員をしてもらうまでになるとは想像してなかったけども。
4月〜6月
・通販事業部も兼務になり、コスト構造の改革に集中
まずは、「利益のでる構造に変革すること」に集中し、随分とカリカリにチューニングした。これも、通販のメンバーには無理させたと思う。人は、三分の二に減らすし、協力会社の皆様にもコスト削減を随分とお願いをした。
・ネットと店舗の融合を加速させるため、通販をやりはじめた時から、事業部制を廃止することにし、着々と業務設計をすすめる。
・体調が悪化し、体調不良が続く。健康診断でも注意をうける。ただ、病院に行ったのは10月ごろ、投薬をすると、すっかりとよくなった。
7月〜9月
・4月から他社のECの方に勉強をさせてもらった。中でも、コスメ・コムの菅原社長には、色々とお世話になっている。どこかで、恩返しをしなくてはならない。
・大改革を推進するにも、メンバーは、定常の通販の運用業務がある。それに、人をへらし、改革業務と通常業務の両方やらなくてはいけない。これは、メンバーもつらかったと思う。もう少しの辛抱だ。もう少しで新業務に切り替わる。もう少し、頑張ってほしい。
・自分に課せられた役割は、前年比110%とか、そういうレベルではなく、2倍、3倍にすることだと思っている。だから、大ナタをふるう改革をするわけだけど、誤算だったのは、足元の数字が悪かったことだ。
自分が判断を誤ったのは、売上を2倍、3倍にすることにこだわってしまったことに原因がある。
ハンズネットには、「アウトレット(ハンズネット独自商品)」コーナーがあり、それをある程度プッシュするサイトになっていた。店舗と統合を考えていた私は、これを「アウトレットに頼ってはいけない。店舗と同じ商品構成にし、定番商品で売上をとらないと未来がない。」とし、正攻法で、ソリューション展開する施策をとったことだ。この失敗に気付かなかった。10月にアウトレットコーナーをクローズアップすると、売上好調になったが、もっと、はやく、気づくべきだった。
定番で70%の売上をつくり、30%がアウトレットとすると、アウトレットを全面にださないと、アウトレットが15%くらいの売上になり、前年比85%ということになる。
ただ、それをプロモーション(ポイントキャンペーン)とソリューション展開でカバーしていこう。アウトレットコーナーに頼っていては、未来はないと考えたのだ。
これは、考えは、正しいのだけど、そうはいっても、足元の数字がよくないと、改革どころではなく、明日の売上のために、仕事をしてしまう。これが悪循環だった。
一番ヘルシーなのは、足元の売上は前年比は超えていると定常業務はそんなにいじらなくて良いので、改革業務に集中できるんだけど、それがうまくいかなかったな。
色々とテストマーケティングをしてみたが、ポイントキャンペーンは随分やって、ROI感覚が肌身についてきた。わかったのは、ポイントキャンペーンが「効く」場合と「効きにくい」場合があるということ。それと、当たり前であるが、
「消費者は、どれだけ、ポイントや割引があったとしても、そうそう、自分の欲しいもの以外は買わない」ということだ。
例えば、
1 12月に5%ポイントキャンペーンをする
2 ハンズメッセに5%ポイントキャンペーンをする
キャンペーンは、2つ考え方があり、2月のような閑散期にキャンペーンをうって、売上をあげる方法、もうひとつは、クリスマスなど売れるときにキャンペーンをかぶせて、もっと、売上をあげる方法だ。
そういう意味では、上記の2つは、売れる時期にキャンペーンをかぶせる方法で同じに見える。
しかし、違うのだ。ハンズメッセにポイントキャンペーンはROIが良くないのだ。
ま、、、、長文になってきたので、ここらにするけども、ポイントキャンペーンの分析データはたまってきた(随分ポイントを発行して、損益に影響がでたけども)
10月〜12月
ネットと店舗が融合・統合したサービスをしている小売業として、「世界一」を本気で目指している私としては、このクオータは、一番の山場。新物流設計、システム設計、組織設計などなど。
ひとつの区切りがついた。
さあ、来年は打って出る年だ。もう、ギリギリとしたコストダウンをするステージではない(もう、飽きるほど、コストダウンはやった)
「投資のROIを最大化させる」ステージにはいっている。
どれだけ、うまく、お金を使えるか。
これが最大のポイントとなる。
うまくお金を使うのは、実は、コスト削減よりも、難しい。
うまくお金をつかう とは 既定のアクティビティではないので、
・最良の協力会社やソリューションを探す
ことが一番重要だ。
まずは、その業界のトッププレイヤーは誰なのか、どこの会社なのかをさんざんリサーチし、数社に絞る。そこから、打ち合わせを重ね、最良のパートナーを選定していく。
ポイントは、自分の足をつかって自ら動くことだ。会社で待っていて、営業にきている会社だけを相手にしているだけでは、既定路線のものしかつくれないことが多い。
今年で、業務・システム基盤構築はできた。来年は、この新しい基盤を活用して、顧客満足を上げ、結果として、売上をのばしていく、ステージだ。
さあ、楽しみじゃないですか。私は、ワクワクドキドキですわ。